2014.06.30 Monday
2014/6/29
2014.06.30 Monday
2014/6/28
6212 屋上は一人と一羽の城となり傾きばかり刻む夕暮れ
6211 ぴかぴかと黒羽はひかるこころごと消してください屋上の主
6210 夕暮れに羽持つものは溶けてゆき僕はひとりで屋上に立つ
6209 筋張った腕に見惚れているだけの夕暮れなにも言えない夏の
6208 忘れ去るまで切らないと決めたけど絡み合う髪ほどけない脚
6207 待ってって言えず慣れない下駄のままあなたの背中ばかりを追った
6206 お囃子の溶け込む夜につつまれた指さき夏をはじめてしまう
6205 助手席でまた鼻歌を歌ってるさみしいしるしなのは知ってる
6204 一瞬のような一日 触れ得ないことが日常なのだふたりは
6203 夢うつつ目覚めるたびに引き寄せてまた眠るから動けずにいる
6202 閉じられたまぶた微かにふれてみる夢のなかでも寄り添うために
6201 すぐ横にいるのに顔を向けられずアメンボの数ばかり数える
6200 激しさもそのあともすき頬を寄せひとつのままで揺蕩う眠り
6199 しがみつくくらい許して何もかも好きにしていい代償として
6198 堪えきれない瞬間にぷくり、ってあなたのものにされて溢れる
6197 背中じゅう鈍く這うゆび漏れ出した声に応えて骨辿る舌
6196 見下ろされ口づけは降る全身をあなたの雨で湿らせるほど
6195 独占をされてもされても足りなくて足りないだけまた深くなる好き
6194 何もかも独り占めしてくれていいことばで伝えきれるはずがない
6193 かなしさも不安も大きな手のひらに溶かされてゆくただ甘く甘く
6192 深青に沈むこころの両側を包んで撫でてしまう手のひら
6191 触れられて触れていたいととめどなく指先にきみだけが足りない
6190 決壊を隠さずに降るくちづけのどこまでもやわらかであること
6189 しあわせな半分が過ぎもう半分しあわせになろういつもの部屋で
6188 分け合ってひとつのランチを食べている「しあわせ」って何回言ったかな
6211 ぴかぴかと黒羽はひかるこころごと消してください屋上の主
6210 夕暮れに羽持つものは溶けてゆき僕はひとりで屋上に立つ
6209 筋張った腕に見惚れているだけの夕暮れなにも言えない夏の
6208 忘れ去るまで切らないと決めたけど絡み合う髪ほどけない脚
6207 待ってって言えず慣れない下駄のままあなたの背中ばかりを追った
6206 お囃子の溶け込む夜につつまれた指さき夏をはじめてしまう
6205 助手席でまた鼻歌を歌ってるさみしいしるしなのは知ってる
6204 一瞬のような一日 触れ得ないことが日常なのだふたりは
6203 夢うつつ目覚めるたびに引き寄せてまた眠るから動けずにいる
6202 閉じられたまぶた微かにふれてみる夢のなかでも寄り添うために
6201 すぐ横にいるのに顔を向けられずアメンボの数ばかり数える
6200 激しさもそのあともすき頬を寄せひとつのままで揺蕩う眠り
6199 しがみつくくらい許して何もかも好きにしていい代償として
6198 堪えきれない瞬間にぷくり、ってあなたのものにされて溢れる
6197 背中じゅう鈍く這うゆび漏れ出した声に応えて骨辿る舌
6196 見下ろされ口づけは降る全身をあなたの雨で湿らせるほど
6195 独占をされてもされても足りなくて足りないだけまた深くなる好き
6194 何もかも独り占めしてくれていいことばで伝えきれるはずがない
6193 かなしさも不安も大きな手のひらに溶かされてゆくただ甘く甘く
6192 深青に沈むこころの両側を包んで撫でてしまう手のひら
6191 触れられて触れていたいととめどなく指先にきみだけが足りない
6190 決壊を隠さずに降るくちづけのどこまでもやわらかであること
6189 しあわせな半分が過ぎもう半分しあわせになろういつもの部屋で
6188 分け合ってひとつのランチを食べている「しあわせ」って何回言ったかな
2014.06.30 Monday
2014/6/27
6187 立ち止まりふいにキスなんてするから平気なふりはできなくなった
6186 花の名を呼びながら歩く「よく知ってるな」って褒めてくれたっていい
6185 あたりまえみたいにふたたび手をつなぐ特別なことと知ってるきみと
6184 ご利用の時間は過ぎて桟橋に縦列駐車される白鳥
6183 遠くなる桟橋を背に航行を運休します ふいのくちづけ
6182 水面を並んで走るアメンボに微妙な距離を冷やかされてる
6181 叶えたいことのひとつを叶えようスワンボートがゆれる桟橋
6180 手をつなぐための選択ひと気ない公園をゆく普通のふりで
6179 話さない時間がもったいないくらいきみだけで満たしてほしい今
6178 「晴れたねぇ」「良かったね」ってほんとうに言いたいことは音にできない
6177 助手席のドアが閉まれば一日が始まる奇跡みたいな今日が
6176 一瞬できみだと思う階段を降りてくる人混みの中でも
6175 この空を辿ればきみの街はあり今日もおんなじ天気ならいい
6174 手をつなぐためにある街 誰ひとり僕らを知ってる人のない街
6173 理由ならわからないけどこの街で会って笑って寄り添っていた
6172 見覚えのある建物が増えてくる三ヶ月目のあなたの街で
6186 花の名を呼びながら歩く「よく知ってるな」って褒めてくれたっていい
6185 あたりまえみたいにふたたび手をつなぐ特別なことと知ってるきみと
6184 ご利用の時間は過ぎて桟橋に縦列駐車される白鳥
6183 遠くなる桟橋を背に航行を運休します ふいのくちづけ
6182 水面を並んで走るアメンボに微妙な距離を冷やかされてる
6181 叶えたいことのひとつを叶えようスワンボートがゆれる桟橋
6180 手をつなぐための選択ひと気ない公園をゆく普通のふりで
6179 話さない時間がもったいないくらいきみだけで満たしてほしい今
6178 「晴れたねぇ」「良かったね」ってほんとうに言いたいことは音にできない
6177 助手席のドアが閉まれば一日が始まる奇跡みたいな今日が
6176 一瞬できみだと思う階段を降りてくる人混みの中でも
6175 この空を辿ればきみの街はあり今日もおんなじ天気ならいい
6174 手をつなぐためにある街 誰ひとり僕らを知ってる人のない街
6173 理由ならわからないけどこの街で会って笑って寄り添っていた
6172 見覚えのある建物が増えてくる三ヶ月目のあなたの街で
2014.06.30 Monday
2014/6/23
6171 さっきまで繋いでた手はもう遠く梅雨の木陰に似ている淡さ
6170 いつだって動けなくなる半身をきみに預けてしまったせいで
6169 何度でも何度でも振り返るから愛されてると気づいてしまう
6168 5分だけ世界から消えてしまいたい切り離されるためにするキス
6167 簡単に残酷に時間は過ぎてきみを正しく攫ってしまう
6166 物語みたいになれない僕たちはどこにも迷い込めない迷子
6165 迷い込むために路地から路地をゆく現実なのは手のひらの熱
6164 「おいしいね」「おいしいねこれ」おなじ時おなじ味おなじ景色をわけて
6163 近づいてくるのは知ってて気づかないふりばかり上手になってゆく
6162 そわそわとしてない見慣れた人なんて探していないひとりのベンチ
6161 名前だけ知ってるサンドをふたつ買ういつもの味を知りたくなって
6160 大通り沿いに慣れない道をゆくいつも通りを装いながら
6159 きみの住む街に降り立つ灰色のビルもひかりに洗われている
6158 溜息と歓声のはざま煌めいた横顔の花ばかり見つめる(「祭」没分)
6157 うちのめされてしまいたい届かないままで見上げていたかった星
6156 忘れろと言うなら忘れる現実も距離もあの夜ふれた微熱も
6155 もう何も見えないふりをしてあげる「好き」で思考を閉じてくれたら
6170 いつだって動けなくなる半身をきみに預けてしまったせいで
6169 何度でも何度でも振り返るから愛されてると気づいてしまう
6168 5分だけ世界から消えてしまいたい切り離されるためにするキス
6167 簡単に残酷に時間は過ぎてきみを正しく攫ってしまう
6166 物語みたいになれない僕たちはどこにも迷い込めない迷子
6165 迷い込むために路地から路地をゆく現実なのは手のひらの熱
6164 「おいしいね」「おいしいねこれ」おなじ時おなじ味おなじ景色をわけて
6163 近づいてくるのは知ってて気づかないふりばかり上手になってゆく
6162 そわそわとしてない見慣れた人なんて探していないひとりのベンチ
6161 名前だけ知ってるサンドをふたつ買ういつもの味を知りたくなって
6160 大通り沿いに慣れない道をゆくいつも通りを装いながら
6159 きみの住む街に降り立つ灰色のビルもひかりに洗われている
6158 溜息と歓声のはざま煌めいた横顔の花ばかり見つめる(「祭」没分)
6157 うちのめされてしまいたい届かないままで見上げていたかった星
6156 忘れろと言うなら忘れる現実も距離もあの夜ふれた微熱も
6155 もう何も見えないふりをしてあげる「好き」で思考を閉じてくれたら